忘れられたバージニアの先住民 ---②

Category : バージニア先住民

チカホミニー部族


連邦政府から先住民族であることの承認を受けると
教育施設、 医療や住宅、 福祉的な援助が受けられる事になるわけ
ですが、 それでは 何故 バージニア先住民の場合
認証問題がこれほど難航してるのでしょうか。

それは 当州先住民たちには 先住民である事を証明する記録
が欠如しているからなのです。 初めから存在しなかったわけではなく
人為的に 破壊されてるのです。 それを行ったのは
ウォルター・アッシュビー・プレッカーという外科医でした。

優生学を提唱し 白人至上主義に傾倒するこの人物、 開局された
ばかりのバージニア人口動態統計局の初代記録係として1912年 に
任命を受けましたが、 1924年になって 『白人』 と『有色』 の
二つの人種だけを承認する "The Racial Integrity Act"  法が
州議会で可決されると、 憑かれたようにある業務に熱中し出しました。

『有色人種』 と分類される事を避けようと 黒人たちは 自分達を
先住民であると名乗ろうとするだろう、 と考えたのでした。

「それを事前に防ぐには 先住民たちの方を事前に 『有色』 と
して位置づけてしてしまえば良い。」 

それは 先住民が先住民であることの剥奪から始まる、
とばかり 彼らのアイデンティティを記録から抹消してしまったのです。

バージニアの先住民たちは 1990年前後から 連邦承認を目指して
辛抱強く 承認申請を繰り返してますが、 それには 先住民で
あることを実証する1900年以降の 記録が必要だというわけなのです。

ひとりの 白人至上主義者、 ウォルター・アッシュビー・プレッカー
によって バージニア先住民の運命が一変してしまいました。

ひとりの人物の過ちのため 数多くの先住民が苦悩し続けることになった
のです。  不公平ですよねぇ、 全く。。。





テーマ : 歴史雑学
ジャンル : 学問・文化・芸術

忘れられたバージニアの先住民 -ーー①

Category : バージニア先住民
バージニア先住民



全米で五百六十幾つかの先住民部族が 先住民である事を連邦政府
に認証されてますが、バージニア州の場合 皆無。


申請はしているとは 聞いて知ってましたが
その後 どんな風に展開されてるのだろう、 と気になってました。

すると 先日 出かけたパーティーで 最新情報を耳にしたのです。

夫の元勤務先に チカホミニーという先住民部族の副長をしてる
人物がいた、 と拙ホームページでも (こちら) 述べましたが
パーティーで会った その方の従弟が情報源。


認証問題の事に触れると、 なんと・・・
オバマ大統領が個人的に検討してみたい、 と関心を
示してる、 と言うではありませんか。
これは画期的なことです。
先住民さんたち、 強い味方を得たように 見えます。


帰宅して グーグル検索してみると 驚いたことに 今年の3月に
民主党全国委員長で州知事のティム・ケーン氏
合衆国下院で彼らに代わって証言までしていました。
(その記事は 英語ですが こちら に載っています)



オバマ氏とケーン氏の間の友情が 連邦政府の認証、 という
形で 実を結ぶでしょうか・・・。


☆~☆


それにしても 何故 バージニア先住民は 認証問題が難航してるのか、
何故 ケーン知事は下院で 彼らがれっきとした先住民であることを
立証しなければならないのか、 不思議に思われる方もおいでだと思います。

それに関して 少し 書いておきたいのですが
長くなるので 二度に分け  次回に回すことにしますので また宜しく。







Youtube に ↑ バージニア先住民族のひとつ、 チカホミニー族の
POWWOW でのダンスが アップされてましたので 拝借。

今日の写真は 恒例のサンクスギビング (感謝祭) の記念行事が
初のサンクスギビングの発祥地といわれる バークレー・プランテーション
で 催された際 (昨年) に 撮影したものです。

その時の記事は もうひとつの拙ブログに載せてあります (こちら)。



テーマ : アメリカ合衆国
ジャンル : 海外情報

先住民の教育

Category : バージニア先住民

ウィリアム・アンド・メリー大学内に1721年に建設された
ブラファートンという校舎・・・ 何がユニークかと云うと
此処は先住民用の学校であった点です。 


部族間の闘いで捕らえられた捕虜たち20名が買われて
一期生として仕立てられてそうな。。。


教育目的は伝道師を育成することでした。



azusa3537.jpg




ウンデット・ニーの虐殺 という哀しい史実を元にした
我が魂を聖地に埋めよ という本が出版されてます。

映画にもなってますが その中に登場するアイビーリーグ
卒業の先住民医師、 チャールズ・イーストマン
もともと 嫌々ながらミッショナリーの学校に入れられ
先住民のアイデンティティーに苦悩した人のひとりだった様です。




azusa3543.jpg





プライドの高い先住民のこと・・・当地のこの学校でも彼らは
屈することなく、教育を施す方もひと苦労だったのかも
知れませんが、 それ以上に 強制された先住民たちも
就学後 部落に帰ってからは受け入れられず
むしろ苦労を背負って生きたのでしょう。。。

親子ともども 進んで入学しようとする者がなく 遂に・・・
1779年に閉校する事になってしまったという事です。



テーマ : 史跡
ジャンル : 学問・文化・芸術

パウワウの季節 (後編)

Category : バージニア先住民
先日お話したパウワウの続きです。

・・・雑草の地がこの日は駐車場に早代わり。線も引いてないので係りの人が二人汗だくで誘導してくれます。そして車から降りドラムの音のする方へと脚を運ぶとグランドの右側に食べ物を売るテント、左はドラムを囲んで唄う部族の人たちの為のテント、そして真ん中はダンス用に広く陣取られています。その向こうはインディアン・クラフトを売るテントが立ち並んでますが見学客で見えないくらい。

powwow3010.jpg
(C) mamsh.



来年は英国人が入植してから400年目。 記念祭がこの地から車で30分ほどのジェイムスタウンで開催されます。その記念行事がボツボツ始まっていてその一環としてバージニア先住民の八部族がこの七月に英国公式訪問しました。この時一行は先祖に当たるポカホンタスのお墓を訪れています。この件に関しては以前このブログ  -「ポカホンタスのお墓参り」-  にも書きましたので覚えていて下さる方もおいでかと思われます。

夫の同僚は同部族の先代首長のご子息。現在副首長のこのA氏も参加しました。ニュースパンフレットにカバー・ボーイ?の如く頻繁に登場。

chickahominy.chieves.jpg
(C) mamsh.

(チカホミニー族歴代首長の肖像画です。)


以前初めてパウワウに来て紹介された時に聞けなかった質問を書いて来たというのに前回よりず~っと顔が知られてしまっているA氏、ダンスをしてない時も人の輪の中。 やっとの思いで先ず先回の無礼を謝りました。

無礼? そうなんです。パウワウには色々エチケットと云われる無言のルール?があるんです。

ルールと云っても常識をわきまえ、彼らの伝統・慣習に敬意を持って接すれば自然にルールに従ったことになる、といったような軽いものなんですが、私、恥ずかしいことにこれを犯してしまったんです、前回!

先ず・・・

1) 許可もなく写真を撮り捲った事。

2) ドラムの音を録音してしまった! これも承諾なしで。

3) 皆さんの身に着けている衣類は regalia (正式の装束) と呼ばなくてはいけないのに無知な私はcostume (ハロウィーンなんかの時の衣装) と呼んでしまった!

などの失敗を謝罪。

その次にシンボルについて聞いてみました。南西部の先住民に詳しいボニータさんからクランが東部先住民にもあるか、という質問を頂いてたからです。ボニータさんによるとあちらでは太陽とか熊の紋章、クランが彼らにはあるそうです。


chickahominy.banner.jpg
(C) mamsh.


A氏によれば、 「強いて言えばシンボルって事かな~。 僕らは亀のロゴ。カヌーのロゴを使ってるのもあればビーバーのを使ってる部族もあるよ。」  と玉の汗を額にかきながら真摯に応えてくれましたよ~。この日は真夏のように暑い秋分の日でしたから。


まだまだ聞きたいことがあったんですが人に囲まれている中で、ふと例の 「エティケット」 を思い出した私、「どうも有難う」、と他の人にチャンスを譲ってしまいました。

でも、でも、とっても満足な一日でした。故郷の秋祭りに行った気分を味わいましたよ。

若し、先住民について関心が、というより 「柿の木(=一路人)メ、何か他にも知ってる事ないのかぁ~」 とお思いの方は:

私の拙いホームページ、「バージニアのポカホンタス」を是非お読みくださいね。

chief.chickahominy.jpg
(C) mamsh.

現チカホミニー族首長

(写真は撮らせて頂いたものの公開する承諾は得ませんでしたのでお顔は伏せさせて頂きました。)

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(写真の無断転用は固くお断りします。)


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パウワウ の季節

Category : バージニア先住民
パウワウ POWWOW」 とは、先住民の云ってみればお祭りなんですけど、これを読んで下さっている方たちからは:

1) 何それ? 面白くも何ともないから、またネ~

2) 何ソレ? お祭りだからどうだっていうの?

3) 先住民? バージニアって まだ先住民なんているの?

という反応に分かれるんじゃぁないでしょうか。 違う?

1) の方には 「御免ね、またきっといらしてネ」

2) の方には、「ちょっと待ってね」

そして・・・

3) の方には、「イエス! 現存するんです」 とお答えしましょう。

ブログですから写真を見て頂いて、「論より証拠」 と行きましょうか。

chickahominy.dancer1.jpg

(C) mamsh.

ね、今でも健在でしょ?

バージニア州には大別して八部族が生き残ってますが我々が行ったのはその内のチカホミニー部族のパウワウです。 今回二度目の私。でも興奮度は同じ。 ドラムの響きに涙がジワっ、胸がドキンドキン、両腕に鳥肌が!
夫から前世はインディアンじゃぁなかったのか?なんてからかわれますよ~。 そうかも!(爆笑)

これまでにも子供達が小さい頃毎年催された子供のお祭り、チルドレン・フェスティバルに始まって、 グリーク(ギリシャ)・フェスティバル、 インディアン (先住民ではなくアジアのインド) ・フェスティバル、 ドイツ人コミュニティーのオクトーバー・フェスト、 バージニア・ビーチで行われる恒例のネプチューン・フェスティバル、 レバニーズ (レバノン系米国人)・フード・フェスティバル・・・ETC、と色々行ってみてますけど、ジ~ンと心に迫ってくるお祭りは私にとっては故郷のお祭り以外はこのパウワウ以外ありません。

写真をよ~くご覧になると気付かれるかも知れませんがインディアン装束をまとった人達は:

1) いかにも原住民っぽい

2) 黒人みたい

3) 白人でしょ?

と皆さんのご意見は分かれるんじゃありません?


そう、西部の先住民 (俗にインディアンと呼ばれてますが) とバージニアの彼らの大きな違いは容姿かも・・・。 
(といっても他の州の先住民の風貌を知らなくって書いてるわけですが・・・。 黒人や白人との混血が始まったのも他州より早いはず、なんで。)
勿論、西部を含めこの同化は行われてきたわけで今や全米を通して白人でも黒人でも先住民の血が混じっている人というのは多いようですが。

今では ー いわずもがなー 彼らは普通の生活を送ってます。こうしてお祭り用の装束を身に付けてますが普段は一般人と変わりません。 時々こちらの人と話していて、「私もインディアンの血が入ってるわよ」 と言われ エ~っ と驚くこともあるくらいです。


さて、会場になったグランドはリッチモンド市の東に隣接するチャールズ・シティー郡にあります。ご覧のようにバプテスト教会が建つこのグランドは同族の人々の基金で購入されたものです。教会の脇には学校があり60年代まで同族の生徒達は8年間の教育をこの学校で受けました。教師に対する報酬も全て部族の人々自身が賄っていました。
(C) mamsh.

彼らはバージニア内の他六部族同様、合衆国連邦政府から先住民部族としての自治権を認承されてないため医療・教育・住宅などの福祉の恩恵を受けられません。認承されてる二部族は居留地が与えられています。因みに全米で自治権をもつ部族国家は560、認められていない部族は250あるそうです。

バージニア州の六部族の場合、1979年以来提出されてる嘆願書は否定され続けています。自治権を認められ部族国家として扱われている居留地に住む先住民たちが産業もなく財源確保の手段としてカジノを造ることが多いのでそれが主たる反対理由らしいのです。無論バージニアの人たちはギャンブル場を建設する気は毛頭ありません。

エリザベス・テーラーを覚えてます?
彼女と結婚・離婚したバージニア選出上院議員であるジョン・ワーナーはこの反対者の一人だそうです。

・・・先住民の事となるとつい力が入ってしまい饒舌となり過ぎるきらいのある私ですので、軌道修正して今日はパウワウの事だけに絞りましょう、と思ったらもうこんなに長くなってしまって、続きはまたの機会に書きますのできっと、また来て下さいね~。
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ポカホンタスのお墓参り

Category : バージニア先住民
英国、グレーブセンド (どなたか正しい発音の仕方を教えて下さいませんか) セント・ジョージ教会にポカホンタスは眠っている。

***わたさんが お教え下さいました! グレーブズエンド、 だそうです!
         どうも有り難うございました!  
***

因みにこのブログは「バージニア・ポカホンタス」の一部となってるので、ブログにいきなり来られた方はまごつくと思う。ポカホンタスって何の事? と、思われる方は右下のリンク先からホームページに寄って頂くと有難い。

さて、このポカホンタスの墓をバージニア先住民の一行が訪れた。現存している八部落、総勢60名のお墓参りとなった。先月のことである。

バージニア・カンパニーのプロパガンダと寄付金集めが目的で夫のジョン・ラルフや仲間の先住民にポカホンタスが英国に渡航したまま帰らぬ人となってしまった話は当HPで既述のとおり。急逝した彼女は上記の教会墓地に埋葬された。1617年であった。

今回先住民の団体が同地を訪れたのは、ジェイムスタウン400年記念祭の行事の一環としてである。16日の日曜は同教会で礼拝を済ましたという。ポカホンタスの墓前に献花したあと彼らは見学人たちの前でパウワウ (彼らの祭り)のイベントでしか着用しなくなった衣装をまとい伝統的なダンスをしてみせた、と報道されている。

夫の同僚の顔もみえた。寡黙でストイックな彼は夫には近づき難いようで、私としては貴重な先住民とのコンタクトも未だに期待出来ないでいる。

数年前のパウワウでちょっとお話したが、何しろ衣装を身にまといドラムが耳を劈くように響く中での会話。突っ込んだ質問などはひとつも出来なかった。

写真もかなり撮ったのだがあとで先住民の写真は断り無く撮るものではない、と聞いたので記載するのは残念ながら止めたい。折角彼と夫が肩を並べた写真もあるがマナー違反はしたくない。

ところで、このイベントが行われていたのを最近知った。
長女の引越しでテキサスに行っている間だったので、ローカル・ニュースをすっかりミスしてしまったのだ。地方紙のウエブサイトで写真入の記事をみて初めて知ったのである。


17世紀、バージニアの先住民はその人口の90パーセントが英国人による進出の犠牲になったと言われている。400年前のその敵国を訪問し、改宗を余儀なくされたその教会に眠る彼らの大酋長の娘の墓参りをした。八部族の内、唯一の女首長、アン・リチャードさんは、ポカホンタスを安置してくれている同教会と英国民の親切さに感謝した、との事。

1617年に、プロパガンダに巻き込まれ二十歳そこそこ命を失ったでポカホンタス。
そして、来年2007年の400年祭プログラムの一部としての行事に加わったバージニア先住民たち。それで、OK だと思うほど彼らの血には白人(黒人も勿論含めて)の血が混入してしまっている、ということなのか・・・

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梓の小鳥

Author:梓の小鳥
アメリカ人なら歴史教科書に載ってる人名や地名でお馴染みだと思いますが 授業では多分教えられてない 秘話、裏話、こぼれ話を調べ集めたブログです
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放置して早や六年
その間 HPも意志に反して消滅してしまいました
細々ながら再始を決めました。
あらためて宜しくお願いします

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